目の病気と治療
麦粒腫
FUJIMOTO OPHTHALMOLOGY
眼瞼には涙や汗の分泌腺や毛孔があります。麦粒腫とは、その小さな孔から細菌が感染し炎症が起こったために、眼瞼が赤く腫れて、ズキズキと痛む病気です(写真)。
軽い場合は瞬きで違和感を認め、圧えると痛みを感じます。
俗には、関西で「めばちこ」、九州で「めいぼ」、関東で「ものもらい」と云われます。
原因として常在菌の黄色ブドウ球菌が多く、他眼や他人には基本的には感染しませんが、睡眠不足などの疲れで抵抗力が弱くなると感染しやすくなります。
炎症が進行すると膿瘍が形成され、自然に破裂することがあります。
軽度の場合は抗生剤の内服と点眼を処方して経過観察します。通常は5~7日以内に軽快します。
炎症が進行しても自然に破裂せずに強い痛みがある場合は、切開(写真)して排膿します。
あるいは7日近く経過しているにもかかわらず膿瘍が消退しない場合も、そのまま放置するとしこりを残す可能性があるため、切開します。