目の症状診断Q&A
目が痛いのに「何ともない、気のせい」って︖
FUJIMOTO OPHTHALMOLOGY
眼球あるいは瞼に異物感や痛みなどの不快な症状が持続しているにもかかわらず、
症状を十分に説明できるほどの眼科的所見がなく、眼科的治療を行っても症状が改善しないため、眼科を転々としている患者さんがいます。
このような原因不明の知覚障害を診断する場合、眼科では該当する病名がなく、精神科病名の疼痛性障害になります。
疼痛性障害は主に精神科あるいは診療内科で扱う疾患のため、原因は精神的なものと思われがちですがそうではなく、原因不明です。
精神科での治療は、その原因を追求するよりも少しでも楽になることを目指して行われます。
痛みに対しては選択的セロトミン再取り込み阻害薬(SSRI)や選択的セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)などの抗うつ薬が有効ですが、その作用は気分の改善によるものではなく、痛みそのものを改善します。
このような精神科の薬は、さじ加減に多分な経験を要するため処方が難しく、疼痛性障害を疑う症例に対しては、当院では十分な説明のうえ精神科に紹介しております。