人の眼の構造はカメラに似ていて、カメラのレンズに相当するものを水晶体といい、正常なものは透明で光を良く通します。
白内障とはこの水晶体が濁って見え難くなる病気で、程度に個人差はありますが誰でも加齢とともに起こります。
少し離れた人の顔が見えにくくなった、屋外ではまぶしくて極端に見えづらい、眼鏡を作り変えてもまた直ぐに見えにくくなったなどの自覚症状があれば、白内障が原因かもしれません。
白内障の治療として主に点眼薬が使用されていますが、水晶体の濁りを遅らせる効果はあるものの濁りを軽減することはできません。
見え方で日常生活に不自由を感じるようになれば、積極的に手術を考えるべきです。
現代の白内障手術は、濁った水晶体の中身を取り除いて人工のレンズに置き換えます。
この人工のレンズ度数は術後に見たい距離によって決定しますが、屋内での生活が大半を占める高齢者には、裸眼で生活できるようなレンズ度数に設定すると喜ばれます。
また、遠見・近見ともに眼鏡が必要な中等度以上の遠視や強度近視の方でも人工レンズに置き換えれば、煩わしい眼鏡から生活の大半が解放されるので、これらの方は白内障早期から手術を考えることをお勧めします。
白内障手術では点眼による麻酔を徹底するため痛みをほとんど感じません。
当院ではさらに緊張を和らげる飲み薬を術前に服用していただきます。
手術は10~15分ほどで終了し、少しの休憩後に帰宅していただきます。
当院では手術を受けた患者さんに手術を記録したビデオをご希望の方にはDVDにコピーしてお渡ししております。